2006年6月23日(金)「しんぶん赤旗」

米産牛肉輸入再開方針

訪米の手土産やめよ

食健連が農水省前で宣伝


 「国民の命と健康を訪米の手土産にするな」。全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)の代表が二十二日朝、東京・霞が関の農水省前で緊急宣伝し、BSE(牛海綿状脳症)の安全確保がないまま米国産牛肉の輸入再開条件に合意したことに抗議しました。


 坂口正明事務局長がハンドマイクを握り、米国ではBSE感染源の肉骨粉を餌で流通させており、BSE牛が広がっている可能性を指摘し、「輸入再開反対が国民の圧倒的多数の声だ。安全対策に何ら変更がないのに再開条件に合意するなんて、とんでもない」と声を強めました。

 全労連の宮垣忠事務局次長は牛の着ぐるみ姿で、アメリカではBSEの危険部位除去が徹底していないことを紹介し、「『モー、たくさんだ』と言わせてもらう」と訴えました。

 宣伝行動には十五人が参加し、「国民の安全・安心を守れ! アメリカ言いなりやめよ」と書いたビラを配りました。ビラを受け取った通勤途中の男性(57)は「輸入を再開しても、消費者は買わないだろう。韓国や台湾は輸入再開しないのに、小泉内閣は何で(米国に)ごまをすらなければいけないのかね」と話します。

 全国食健連の代表は、農水、厚労の両省に出向いて抗議文を提出しました。「今のシステムではまた問題が起きる。日本でおこなうBSE全頭検査や餌規制の徹底を米側に要求せよ」と求めました。


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