2006年6月18日(日)「しんぶん赤旗」
9条輝け 詩人ら集い
東京
「九条の会」アピールに賛同する詩人の輪が主催する「輝け9条! 詩人のつどい」が十七日、東京・豊島区立勤労福祉会館で開催されました。詩人や愛好者など、百人以上が参加しました。
講演した南風洋子さん(女優・劇団民芸)は、旧「満州」からの引き揚げ体験を語りました。朝鮮半島北部に逃げた南風さんは、過酷な避難生活のなかで人間不信になったこと、引き揚げ後の学校の文化祭での演劇が心を解きほぐしてくれたことなどを語り、「戦争というのは人間の感性をまひさせてしまう」と発言。「戦前のことを考えると、あたしたちはいまものがいえます。九条を守ろうという仲間がいることに自信をもち、希望をもって発言していかなければならない」と熱っぽく語りました。
原子朗さん(詩人・宮沢賢治イーハトーブ館館長)は、「外国へいくと日本のことを知っている学生や研究者は日本のことをほめます。憲法九条をもつからです。ところが詳しい人はそうでない。何で防衛庁を省に昇格させるのか、なぜアメリカに三兆円も出すのか。このままでは日本は外国に尊敬されなくなる」とのべ、「世界にむかって平和をやるだけだ。軍備はこれを保持しない、それだけです」と改憲をめざす政府への怒りをこめて話しました。
フルートアンサンブルeffの演奏や、儀部恵子さんらの沖縄のうたとおどりが上演され、森田進さん、柳生じゅん子さん、上手宰さん、栗原澪子さんらの詩が朗読されました。
アーサー・ビナードさん、葛原りょうさんが飛び入りで詩を朗読しました。