2006年6月17日(土)「しんぶん赤旗」
米産牛肉輸入再開の動き
消費者団体から批判
政府と意見交換会
BSE(牛海綿状脳症)危険部位除去違反で輸入停止している米国産牛肉の輸入再開をめぐって、全国消費者団体連絡会は十六日、農水、厚生労働省との意見交換会を東京・千代田区内で開きました。出席者からは、米国いいなりの牛肉輸入再開の動きに反対する声や、政府への批判が相次ぎました。
意見交換会には、農水省の中川坦消費・安全局長、厚生労働省の松本義幸食品安全部長らが出席。再開決定前に対日輸出施設を査察することや、米政府の抜き打ち監査に日本側も同行することを要請していることなどを説明しました。
さらに、一月二十日までに輸入され販売自粛している約七百五十トンの米国産牛肉と、輸入手続きが停止し倉庫に保管されている約二千トンの米国産牛肉も、輸入手続きをすすめることをあきらかにしました。
これにたいし、「米政府の追加調査でも、日本向け食肉施設に月齢証明記録が残っていなかったとか、監査を実施していなかったという施設がある。日本政府は米国のいい分にどういう態度をとっているのか」など疑問、批判がつぎつぎだされました。農水、厚生労働省の担当者は米政府から受けた説明をくりかえすだけで、米政府のいい分をうのみにして、輸入再開を急いでいることが浮き彫りになりました。