2006年6月15日(木)「しんぶん赤旗」
輸入再開 反対相次ぐ
政府、来週にも解禁手続き
米国産牛肉意見交換会
米国産牛肉がBSE(牛海綿状脳症)の危険部位混入で輸入禁止となっている問題で、厚生労働・農水両省は十四日、消費者らとの意見交換会を東京・千代田区で開きました。消費者らからは、今月下旬の小泉首相の訪米にあわせた輸入再開に反対する発言が相次ぎました。
意見交換会では、政府側が輸入手続き再開の考え方として、決定前に食肉施設を査察することや、米側が実施する「抜き打ち監査」に日本側も同行することなどを説明しました。
参加者からは「輸入再開反対の声はどうなったのか」「米国の圧力に負けて、結論先にありきの再開だ」「日本と同等の対応が必要だ」と、現時点では安全に不安があるとして輸入再開に反対する声が多く出されました。
日本が行う米国内の食肉施設の事前査察について、厚労省の担当者は「対日(輸出の食肉)処理はやっていないので、それは見ることはできない。品質マニュアル、手順書は見ることができる」と、「机上の査察」であることを明らかにしました。
政府は、仙台を皮切りに、これまで東京など全国十カ所で開かれた意見交換会で出された意見を集約し、来週中にも輸入再開にむけた手続きをすすめようとしています。