2006年6月14日(水)「しんぶん赤旗」

「首脳会談手土産か」

米国産牛肉 輸入再開に批判続出

国民大集会


 十三日に七百人が参加して東京都内で開かれた拙速な米国産牛肉の輸入を止める国民大集会では、「小泉首相は牛肉輸入再開を六月下旬の訪米の手土産にするな」「米政府は日本のルールを守るべきだ」などと、専門家、生産者、消費者の代表らが輸入再開に反対する声をあげました。

 食品安全委員会プリオン専門調査会の座長代理をつとめた金子清俊東京医科大学教授は「BSE(牛海綿状脳症)問題は、食の安全、安心の扇の要。ここをはずしてしまうと、食品安全行政への信頼がくずれてしまう」と強調。食品安全委員会に米国産牛肉の評価・答申を求めた政府は、「二つの仮定(危険部位は除去されている、生後二十カ月以下)と一つの審議はずし(米国内の飼料規制検討なし)をおこなった。これでは科学的評価にならない。食の安全より米国を優先している」と批判しました。

 福岡伸一青山学院大学教授は「米国は、日本の基準で輸出すべきだ。日本の飼料規制、個体識別システム、全頭検査、危険部位の除去は、世界に誇るべき良識だ」と強調しました。

 主婦連合会の和田正江参与、佐々木健三農民連会長、神田敏子全国消費者団体連絡会事務局長、清水信次日本スーパーマーケット協会会長、高木剛連合会長がそれぞれ、米国産牛肉輸入再開の中止を訴えました。

 集会では、「安全が確保されないままの米国産牛肉輸入の再開に反対します」との国民アピールを採択しました。


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