2006年6月7日(水)「しんぶん赤旗」
“徳目強制は不適切”
笠井議員に参考人
衆院教育基本法特別委員会
衆院教育基本法特別委員会は六日、教育基本法改悪法案についての参考人質疑を行い、四氏が陳述しました。
日本共産党の笠井亮議員は、政府案が「国を愛する態度」など二十の徳目を教育の目標として強制しようとしていることに対し「現場の受け止めはどうか」と質問しました。
全国退職教職員生きがい支援協会の渡久山長輝理事長(元日教組書記長)は「心に関するものを法律に規定することはなじまない。強制するのは望ましくない」と答えました。
また笠井氏は、法案が教育振興基本計画を設けて来年度から全国学力テストを行うとしていることについて、「現在行われている東京などでは、序列付け、テスト漬けになり、子どもが傷ついている。どう思うか」とたずねました。渡久山氏は、一九六〇年代の全国学力テストがテスト当日に欠席する子どもが出るなど弊害の多かったことを指摘し「序列につながることはいけない。すでに行われているところでは、テストが非常に多い。子どもや教師の負担になることは避けるべきだ」と述べました。
渡久山氏は、民主党議員の質問に対し、「(政府案は)国民的合意を得ながらつくられた気はしない。いまのままで採決するのは極めて疑問だ」と答えました。
渋谷教育学園の田村哲夫理事長は、政府案と民主党案について「共有できるものが多い」と述べました。