2006年6月1日(木)「しんぶん赤旗」

成果主義賃金を延期

岩手県教委 職場投票で反対96%


 岩手県教育委員会は三十日、教育に成果主義賃金を導入する評価制度・新昇給制度の六月実施を延期する考えを示しました。県立学校や市町村立学校の校長会から強い反対の声が上がったり、岩手県教職員組合など五団体が二十九日におこなった職場投票で「反対」が96・3%を占めたりしたことを受けたものです。

 県教委は五月に突然、六月からすべての教職員(約一万四千人)を対象に勤務実績に応じた新昇給制度と、そのための評価制度を実施する方針を発表。新制度では校長が毎年一回、A―Eの五段階で勤務成績を査定し、ボーナスも四段階評価をする方向で検討しています。

 岩教組など五団体が取り組んだ、賛否を問う職場投票は、小・中・県立学校の教職員ら(校長をふくむ)一万三千八百三十八人が対象で、80・2%にあたる一万一千九十八人が投票。「賛成」二百九十八人にたいして、「反対」が一万六百九十一人に達しました。

 県教委は「関係団体にまだ十分理解されていない。今後、評価の内容や方法の運用について話し合いを続けていく」と説明しています。

 日本共産党岩手県委員会は五月十七日、照井崇県教育長に、評価制度・新昇給制度の見直しを要請。照井教育長は「関係者の理解を得られるように、最大限努力していく」と答えていました。


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