2006年5月31日(水)「しんぶん赤旗」

教育基本法「変える必要ない」

市川参考人 徳目押し付けを批判

石井議員質問


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(写真)質問する石井議員=30日、教基法特別委

 衆院教育基本法特別委員会は三十日、教育基本法改悪法案について参考人質疑を行いました。

 国立大学財務・経営センター名誉教授の市川昭午氏は「改正する必要はない」「理由があれば改正すべきだが、これまでのところ改正しなければならない理由は示されていない」と改悪に反対を表明しました。

 日本共産党の石井郁子議員は、改悪法案が教育の目標として二十に及ぶ徳目を掲げていることについて「徳目を法律に書き込むことがなじむのか」と質問。市川氏は「国民に特定の徳目を押し付けることは、思想・信条の自由を侵すことになるし、そもそも不可能なことだ」と答えました。

 また石井氏は中央教育審議会(中教審)の鳥居泰彦会長に、「改悪法案は中教審の答申を受けているが、実際は自民・公明の密室協議で作られた。中教審会長として説明を受けたのか」と質問。鳥居氏は「説明は受けていない」と答えました。

 京都市教育委員会の門川大作教育長は「改正案に盛り込まれている道徳や伝統、国を愛する態度などが国会で幅広く論議され、改正されるのは大きな励みになる」と述べる一方で、「愛国心」を盛り込んだ通知表について「単純に三段階で愛国心を評価することは適切でない」と述べました。

 「日本を愛する心を涵養(かんよう)」などを盛り込んだ民主党の対案については政府案を支持する参考人も絶賛しました。鳥居氏は「改善の余地は残っているが大変よくできている」と発言しました。


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