2006年5月25日(木)「しんぶん赤旗」

政府案の矛盾と破たんが現れた

首相の弱肉強食の教育観鮮明に

志位委員長が会見

　日本共産党の志位和夫委員長は二十四日、衆院教育基本法特別委員会での質問後記者会見を行い、「政府案の矛盾と破たんが現れた答弁だった」と感想を述べました。

　志位氏は、福岡市の通信表が「愛国心」を評価の対象としていることに対し、小泉首相が「評価するのは難しい」と答弁したことについて「非常に重大だ。『難しい』なら教育現場に押し付けることができないことになる」と述べました。

　さらに「二〇〇二年改定の学習指導要領をそのまま引き写したのがこの通信表だ。『難しい』のならばなぜ学習指導要領に記載したのか。学習指導要領の内容を法律に書きこむならば、『難しい』ことが法的に強制される危険が全国的に広がることになる」と指摘し、「法案の急所の部分で大きな矛盾、破たんが現れた」と述べました。

　また、志位氏は「学力テストの何が悪い」と小泉首相が正面から居直ったことについて、「実情を知らないものの居直りの答弁だ」と批判。「小泉首相は弱肉強食の格差社会をひどくしているが、教育においても競争によって弱肉強食をすすめるという教育観であることがはっきりした」と述べました。