2006年5月9日(火)「しんぶん赤旗」
産科医の実態を質問
福島市の地方公聴会で高橋議員
八日に福島市で開かれた医療改悪法案の地方公聴会(衆院厚生労働委員会)で、日本共産党の高橋千鶴子議員は、女性医師の労働条件や、産科医不足の問題などについて質問しました。
高橋氏は、福島・国見町の公立藤田病院が県内の女性医師へのアンケートを行ったことをとりあげ、それにたずさわった佐藤力・国見町長に「アンケートの中身と、そこから見えてくる課題は何か」と質問。佐藤氏は、子どもがいる医師のなかで、仕事と育児のことで「悩んでいる」人が83%、保育施設が「あった方が良い」と答えた人が83%にのぼっていることなどを紹介し、「女性医師は働きやすい場所、病院を求めている。こういう問題に、国の支援制度があればありがたい」と答えました。
高橋氏はまた、福島県立大野病院の産婦人科医が逮捕された事件をとりあげ、「県内の産科医の状況が、いつ、どこで同じような問題が起こってもおかしくないという、危うい状況にあることを浮き彫りにしたのではないか」とのべ、現場の実態などをききました。
幡研一・福島県産婦人科医会会長は「県内の産婦人科医師は二百二十二名で、人口十万人対七・七人で全国三十三位だ。県内の医師は(一人当たり)年間百八十八人の分娩(ぶんべん)を扱っている。産婦人科がある病院は四十施設で、そのうち産婦人科一人勤務のところは二十四だ」と答えました。