2006年5月9日(火)「しんぶん赤旗」
国民投票法で各党討論
仁比氏「改憲の地ならし」
慶応大
参議院憲法調査会の各党委員が八日、東京の慶応大学三田キャンパスで改憲手続きを定める国民投票法案について討論しました。慶応大学憲法研究会(代表小林節教授)が主催したもので、慶応大学の学生、大学院生、市民らが参加しました。
関谷勝嗣憲法調査会長(自民)は「自民、公明、民主においては国民投票法は早くつくるべきだという流れにある。早くこの法案を十分に議論して速やかに成立させたい」とのべました。自民党の若林正俊議員・筆頭幹事は「マスメディア規制に関しては自民党も原則自由という考えであり、民主との違いは大きくない。法案審議の段階で十分に検討できるもの」と述べ、法案作成に向け壁はなくなっているという認識を強調しました。
民主党代表も国民投票法制は「しっかりと作っていかなければならない」とのべました。
日本共産党の仁比聡平議員は「参院憲法調査会は憲法の広範かつ総合的な調査ができるのみで議案提案権を持たず、国民投票についても制度の(一般的な)調査をしている」とのべ、法案作成・審議の促進を求める自民党などの発言を批判。「この国を海外で戦争する国に作りかえる改憲への地ならしである国民投票法の整備そのものに反対である」と主張しました。