2006年4月18日(火)「しんぶん赤旗」
未使用空港も調査
赤嶺議員質問に防衛庁長官認める 空自活動拡大へ
イラク
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額賀福志郎防衛庁長官は十七日、イラク国内で航空自衛隊が現在使用している空港以外の空港についても、現地調査を進めていることを明らかにしました。陸上自衛隊の派兵部隊の撤退が検討されている一方で、空自の活動拡大に向けた作業を着々と進めていることを浮き彫りにした形です。衆院イラク特別委員会で、日本共産党の赤嶺政賢議員の追及に答えました。
空自の輸送機部隊は、クウェートを拠点に、イラク国内の空港との間で多国籍軍支援の空輸活動を実施し、イラク占領を支える役割を果たしています。
額賀長官は、空自がイラク国内で使用している空港が、主にタリルとバスラの各空港であるとし、「タリル、バスラだけでなく、各飛行場がどうなっているのか、どういう警戒態勢になっているのか逐次、情報を取得するのは当然だ」と答弁しました。
防衛庁は、衆院イラク特別委員会の理事懇談会(三月二十八日)で「イラク国内飛行場について、地対空攻撃の危険性の有無や飛行場周辺の治安情勢など、さまざまな現地情報を収集し」ていると説明していましたが、現在、空自が使用している空港以外なのかは明らかにしていませんでした。
また額賀長官は「(イラクの)他地域の空港についても、治安活動、危険性を調べておくことは参考になる」とし、イラクとは別の国の空港も調査対象になっていることを否定しませんでした。各空港の調査結果については「具体的なことについて答えるのは適当ではない」と述べ、答弁を拒否しました。
赤嶺氏は、派兵されている自衛隊部隊の速やかな撤退を求めました。