2006年4月8日(土)「しんぶん赤旗」

「行革」法案

18国立大消える規模

石井議員 人件費5%減を批判


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(写真)質問する石井議員=7日、衆院行革特別委

 「行革の名による大学つぶしではないか」。日本共産党の石井郁子議員は七日、衆院行政改革特別委員会で「行革推進」法案が国立大学法人に求める5%の人件費削減が、全国立大学の二割・十八校分の運営費交付金にあたることを明らかにしました。

 石井氏は、国立大学法人化の際の政府答弁にも国会の付帯決議にも反する定員削減の押しつけを批判しました。

 全国立大学の人件費の5%は五百億円。運営費交付金を見ると、配分の少ない大学から小樽商科大十四億円、鹿屋体育大十五億円…奈良女子大三十七億円など十八校分で五百億円になります。石井氏は「十八の国立大学が日本から消える規模の削減額だ。とんでもない方針だ」とただしました。

 中馬弘毅行革担当相が「国と同様に大学も効率化、アウトソーシング化しなければならない。少子化で学生も減っている。大学だけ聖域とは思わない」と答弁。石井氏は「少子化だから大学がなくなってもいいという話ではない。長年築き上げてきた知の拠点・人材育成の基盤をつぶすものだ」と批判しました。

 また石井氏は、効率化と称して国立大学の運営費交付金が毎年1%削られ、すでに各大学が中期計画で大幅な人員削減を示さざるを得なくなっていることを明らかにしました(表)。「ある教員養成系大学では、いまある大学院の設置基準すら満たせない事態になりつつある。大学の存亡にかかわる問題だ」と指摘しました。

表

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