2006年3月8日(水)「しんぶん赤旗」
米BSE危険指摘の審議隠し
委員の公開要求無視
米国でBSE(牛海綿状脳症)初確認の一年前に「感染牛の発生の可能性がある」とする農水省のBSE技術検討会の報告書と議事録が隠されていた問題で、審議の公開が専門家の委員からも要求されながら、非公開とされていたことが七日、日本共産党の紙智子参院議員事務所の調査でわかりました。情報公開請求にたいし、農水省が議事録などを開示してわかったもの。
二〇〇二年十一月二十一日に開かれた会合では、委員から「議事録の案は一回だけ送られてきたことがあるが、その後できたものが送られてこない」「議事録はなるべく公開することになっていたはずだ」など、審議の公開要求と審議の進め方への批判が噴き出しました。
農水省側は、議事録を「毎回、検討会終了後作成している」と釈明したものの、委員から「われわれの了解なしに議事録を作成しているわけですね」「公開についてはどうするのか」と指摘を受けました。
また、非公開としていることにたいして、「公開についてぜひ議論していただきたい。座長よろしくお願いします」との注文もでていました。