2006年2月25日(土)「しんぶん赤旗」
米に返還迫るべきだ
赤嶺議員が質問主意書
嘉手納の進入管制
日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は二十日、米軍嘉手納基地の進入管制(嘉手納ラプコン)の返還に関する「質問主意書」を河野洋平衆院議長に提出しました。
嘉手納ラプコンの空域は、嘉手納飛行場を中心に半径五十カイリ、高度二万フィートおよび久米島空港を中心に半径三十カイリ、高度五千フィートと広範囲に及んでおり、嘉手納飛行場、普天間飛行場、那覇空港の到着機・出発機に対して進入管制業務を行っています。
米軍による進入管制業務となっているため、過去にニアミスの事件が発生。民間の航空機は米軍の飛行経路を避けるため、同空港の発着の際に海上約五・六キロ、高度三百メートルを低空で飛行しなければなりません。乱気流が発生した場合には、大惨事になりかねません。
質問主意書では、沖縄の空が依然として米軍の管轄下にあり、空の主権が侵害されていることを指摘。こうした状況を許している政府の姿勢に厳しく抗議し、「民間航空機の安全確保のために嘉手納ラプコンの早期返還を米国政府に強く要求し、実現を図るべきだ」と追及しています。
一九七二年の「沖縄における航空交通管制」に関する日米合同委員会の合意で、米国政府が進入管制業務を行うのは日本国が飛行場のレーダー進入管制業務を行うまでの「暫定的」な措置とされていたにもかかわらず、いまだに嘉手納ラプコンの返還が行われていないことも指摘。そして、「日本の管制施設にて一元的に進入管制を実施することはできるのではないか」「いまだ嘉手納ラプコンの返還が実現していないのはいかなる理由か」と政府の見解をただしています。