2006年1月26日(木)「しんぶん赤旗」
米産牛肉の輸入政府が急がせた
紙議員が批判
参院本会議
参院本会議は二十五日、二〇〇四年度決算について質疑を行い、日本共産党の紙智子議員がBSE(牛海綿状脳症)問題とイラク派兵について政府の責任を問いました。
紙氏は米国でBSEが発生して以来、圧倒的多数の国民が米国産牛にも全頭検査を求めたのに対し、政府が全頭検査体制の見直しを食品安全委員会に諮問し、同委の審議に圧力をかけて輸入再開を急がせた経過を批判。
二十日に発覚した危険部位の混入は日本への輸出条件の根幹が守られていないとして、「米国産牛肉の安全性確認を一からやり直すべきで、日本国内と同様の安全基準を米国に要求すべきだ」と主張。それが確実に保障されるまで輸入再開すべきでないとのべました。
また、二〇〇四年度だけで派兵経費が二百七十七億円に達する自衛隊のイラク派兵に関し、昨年十二月に撤退のメドも方針も示さず再延長を決めたことを取り上げ、航空自衛隊の米軍支援などで「政府は米国からどんな新たな要請を受けているのか。米国に言われればいつまでも派兵を続けるのか」と追及しました。
小泉首相はBSE問題で「米国の輸入再開要求を優先させたとの批判はあたらない」と答弁。イラクへの自衛隊派兵問題では「イラク人の国づくりのみならず国際社会の安定、国益にもかなう」と開き直りました。