2006年1月16日(月)「しんぶん赤旗」
「戦争する国」にさせない
全国の平和展 運動交流
全国各地でおこなわれている「平和のための戦争展」の運動経験を交流する集いが十四、十五の両日、東京・江戸川区の総合文化センターなどで開かれました。全国各地から、二日間でのべ百四十人が参加しました。今年で五回目。
東京の「平和のための戦争展」実行委員長の鈴木定夫さんは、政府が憲法を改悪し、戦争をする国に変質させようとしている今、「戦争の本質と実態を明らかにし、訴えてきたこの運動を大いに語っていこう」とあいさつ。「平和のための埼玉の戦争展」実行委員長の二橋元長さんは、遊就館が兵庫県と神戸市などの後援で昨年十二月に移動パネル展を開いたのを皮切りに全国で開こうとしていると報告しました。
早稲田大学の大日方純夫教授が「日中韓三国共通歴史教材から見えてきたもの」と題して記念講演しました。
「平和のための戦争展」は、地域での戦争遺跡や戦争体験の掘り起こしと継承、現代の戦争の問題と向き合って取り組まれています。
日中友好協会の長尾光之さんは、福島市の信夫山の地下にある中島飛行機製作所の工場跡地を公開するよう市に働きかけていることを紹介しました。山梨県戦争遺跡ネットワークの浅川保さんは、『伝えたいあの戦争―戦後60年にあたって―』という戦争体験集づくりがマスコミからも注目されたことを報告。「平和のための戦争展」の企画で、戦後保障問題にとりくむ関係団体の協力をえて準備し成功した京都の経験も語られました。
「戦争体験をどう受け継ぐか」など四つの分科会では、「参加型の『戦争展』をどうつくっていくか」「今年の『平和のための戦争展』では、憲法や国民保護法がどうなっているかもポイント」など活発に議論されました。