2005年7月24日(日)「しんぶん赤旗」
お国言葉で憲法語る
母親大会 軽快トークに泣き笑い
大原穣子さん 伊奈かっぺいさん
二十三日、茨城県ひたちなか市の笠松運動公園体育館で開会した第五十一回日本母親大会では、全体会第二会場で方言詩人の伊奈かっぺいさん(青森市在住)と、方言指導、女優の大原穣子さんの憲法トーク「お国言葉と平和」が行われ、軽快なトークに参加者がひきこまれました。
「家族の平和も守れなくてどうして世界の平和が守れるのかという、かっぺいさんの言葉にみんな感動したんですよ」と大原さんが、かっぺいさんを紹介。照れくさそうに「四児の父と言うと、ヘーって顔をされる。誰にも迷惑かけてないのにね」とかっぺいさん。
二人は文化庁の文化審議会委員同士だと大原さんが紹介しました。
かっぺいさんは、「子どものころ、津軽弁はみっともないから使うなと先生に言われた」が、津軽弁のすばらしい詩に出合ったのがきっかけで、日記を津軽弁で書きつづったことを話しました。
また、かっぺいさんは、共通語が学校で取り入れられるようになったのは明治時代になってからと話しました。そして、「みんなが違う方言を話したら軍隊の統一がとれないから。九州の隊長が『進め』って言うと、青森の人は『休め』って聞こえるもん」と語ると、会場に爆笑が起こりました。
最後は、憲法九条を大原さんが広島弁で、かっぺいさんが津軽弁で語りました。「放棄(箒=ほうき=にかけて)だけでなくぞうきんもあったらきれいになるなあ」と、かっぺいさんが言うと、大原さんは「男性の方もぞうきんを持って掃除をしましょう。世界中がきれいになります」と訴えました。
岩手から参加した滝口妙子さん(58)は、「ほうきを持ち、ぞうきんも持って地球をきれいにしようというのは分かりやすい。世の中をきれいにし、平和を守ろうということにつながります。笑った後に涙が出てきました」と語りました。