2005年6月23日(木)「しんぶん赤旗」
作業所にいけなくなる
瀬古氏ら きょうされん三重支部と懇談
障害者「自立支援」法案に批判
「これではとてもやっていけない」「『あんたら生きとる必要ない。死ね』といわれてるのといっしょ」。悲痛な訴えが次々出されます。
日本共産党の瀬古由起子前衆院議員と、きょうされん(前共同作業所全国連絡会)三重支部との懇談が二十二日、三重県四日市市の授産施設「わかたけ萩の里」で行われました。
萩原量吉前三重県議、佐野光信前四日市市議が同席。きょうされんからは、草深清支部長をはじめ障害者の親や、施設職員と、作業所を利用する障害者も交えた十三人が参加しました。
テーマは、国会審議中の障害者「自立支援」法。同法案では、障害者のサービス利用負担が、所得に応じた「応能負担」から、サービス量に応じた「応益負担」に変えられ、一割の定率負担や食費負担が導入されます。
母親の一人は、本人の障害基礎年金と作業所の給料でグループホームの費用や交通費をやっと賄い、国保料や医療費などは親の年金から支払っている現状を訴えました。
「私の生きているうちはなんとかやれているが、先が不安です。その上、応益負担がかかったら、ホームにも作業所にもいけなくなる。心配で夜も寝られない」
障害者本人からも「働きにきているのに、なぜ利用料を払わなければならないのか」「どうしても定率一割取るというのなら、払える所得を保障してほしい」などの声が上がりました。
職員からは「施設の収入が減って職員の急速なパート化が予想され、実践の質や施設の存続が脅かされる」などの訴えがありました。
瀬古前議員は「お金がないのではない。一方で無駄遣いはいっぱいあるんです」と、自民党政治のゆがみを指摘。「考え方の違いを超え、今こそ『こんな政治は許さない』という声を上げるとき」と呼びかけて、参加者を激励しました。