2005年6月14日(火)「しんぶん赤旗」
憲法9条を守ろう
臨済宗相国寺派管長 有馬頼底さん
同志社教会牧師 佐伯幸雄さん
京都で講演会
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「憲法9条と平和」と題した講演会が十二日、京都市上京区の承天閣美術館で開かれ、臨済宗相国寺派管長の有馬頼底さん(京都仏教会理事長)と、同志社教会牧師の佐伯幸雄さん(近畿宗教連盟理事長)が、それぞれの体験に基づいた平和の思いを語りました。仏教やキリスト教など宗教の違いを超え、百三十人余が集まり、講演に耳を傾けました。主催は宗教者ら六人でつくる「平和を願う左京宗教者ネット」。
有馬さんの父は戦中、中国に派兵されていたといいます。戦後、三年のシベリア抑留を経て帰国すると「四百人の部下はほとんど死んだ。すまないことをした」と嘆きました。有馬さんは「命をとりあうこと自体がとんでもないこと。幸いにして日本には九条がある。みなさん、一緒に九条を守っていきましょう」と訴えました。
佐伯さんは「今、私たちが発言しなければ。九条問題を自分の体験から語りたい」として小中学校時代の「軍国少年になっていく」体験を紹介。新憲法は子ども心に身にしみたとのべ、「神から授かった憲法を変えるなんてとんでもない」と力を込めました。