2005年3月20日(日)「しんぶん赤旗」

「私も憲法語り広める」

「九条の会」福岡講演会に3000人

韓国から取材も


 憲法を守り生かそうとよびかけている「九条の会」の八回目の地方講演会が十九日、福岡市・福岡サンパレスで開かれました。地下鉄のイベント一覧表を見て参加した母娘、両親にすすめられたという青年、さまざまな宗派の宗教者ら三千人が、第二会場も埋めました。昨年七月の発足記念講演会以降、全国八カ所で開催された地方講演会は大きな反響を巻き起こし、本紙集計で三万人近くが参加しました。


地方開催8回 大きな反響

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講演で紹介される(左から)奥平康弘、鶴見俊輔、小森陽一の各氏=19日、福岡市
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「九条の会」の福岡講演を聞く人たち=19日、福岡市

 「九条の会」の憲法学者・奥平康弘氏、哲学者・鶴見俊輔氏、事務局長の小森陽一東京大教授の講演に続々と市民が来場。「バプテスト教会の人たちが百人」「浄土真宗の人たちも数十人」「講演を聞いて文学者九条の会をつくりたい」など事前の取り組みが広がりました。YWCA、新日本婦人の会、I(あい)女性会議など八団体でつくる福岡女性団体交流会からも多くの女性が参加。韓国の放送局も取材しました。開場時間を三十分繰り上げ、開会の前にすでに満員となりました。

 太宰府市の画家・御笹更生さん(54)は、「鶴見さんが思想が態度にあらわれると話したように、なにかしないといけないと思いました。自分が感じ取った九条、憲法を語ればいいと、目が覚めました」と感想を語りました。

 奥平氏は「当面する憲法改正問題は、憲法の専門家の問題ではなく、一般国民にかかわる問題」と語り、鶴見氏は「国家がまちがったとき、それを正す運動がなければならない」とのべました。小森氏は「憲法は理想ではなく、現実に大きな働きをしている」と訴えました。

 地元福岡から幼児教育専門家の熊丸みつ子さんが講演し、「横の人と手をつなぎましょう」とよびかけ、来場者が手をつなぎ合いました。「もっとこの手を広げていきましょう」と呼びかけました。「憲法改悪に反対する共同アピール福岡」代表の石村善治福岡大名誉教授、牧師の木村公一氏があいさつしました。

 地元福岡では、学者、宗教家、弁護士、諸団体代表ら政党支持・宗教の立場がちがう広範な人々がよびかけ人になって二千人の意見広告を出した「アピール福岡」が連絡団体となって、運営しました。


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