2005年2月26日(土)「しんぶん赤旗」 参院憲法調査会締めくくり人権の発展に逆行吉川、仁比議員が改憲批判
参院憲法調査会は二十五日、一回目の「締めくくり」自由討議を行いました。 日本共産党の吉川春子議員は、「日本国憲法が米国から押し付けられた」との改憲派の主張を、現憲法の草案作成に携わったベアテ・シロタ・ゴードンさんの「他の憲法も参考にしたし、一番いい点を憲法に入れた」との発言などを引用して批判。自民党の改憲案づくりで、わが国の歴史や伝統文化をふまえた「国柄」を前文に盛り込むべきだとされているのは、基本的人権の普遍性を否定するものだとのべました。 また、二四条(両性の平等)の規定を家族や共同体の価値を重視する観点から見直すべきだとしていることは、世界の女性の人権思想の発展に逆らうものだと指摘しました。 日本共産党の仁比聡平議員は、最近の改憲論のなかの改正手続き緩和を求める論議について、国民投票を不要として改正のハードルを著しく変えるのは憲法の最高法規性を放棄するものだと指摘。時の政治権力が「使いやすい憲法」にしようとの意図があると批判しました。 自民党の荒井正吾議員は、九条二項を「改正」して自衛力を保持し、集団的自衛権の行使を認めるよう主張しました。 民主党の佐藤道夫議員も「(自衛隊に)軍隊として活躍してほしい」とのべ、九条改憲を求めました。 社民党の田英夫議員は、九条改憲に反対し、日本、中国、韓国、北朝鮮など東アジア地域で非核地帯を作ることを提唱しました。 |