2004年12月22日(水)「しんぶん赤旗」
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昨年度比で一割近くの教育予算を削減する来年度の財務省予算原案の内示を受けて二十一日、父母や高校生、教職員ら六百五十人が東京・霞が関の財務省前で教育予算の増額を求める座り込みをしました。全教(全日本教職員組合)、全国私教連、日高教、教組共闘が呼びかけたものです。
冷たい風が吹くなか、制服姿の高校生や毛布にくるまった父母らは、「私学助成の大幅増額を」「県内すべての学校で三十人学級の実現を」の横断幕やプラカードを手に財務省前に座り込みの列をつくりました。
東京の和光学園の父母、遠藤由佳さん(40)は、「私学助成を求める署名を大変な思いをして集めてきたのに、私たちの声を無視して五十億円もの私学助成を減らそうというのは絶対許せない」と憤ります。愛知の聖霊中・高校の父母、吉田裕貴子さん(44)は、「義務教育費の国庫負担まで削るなんて国はその場しのぎ。未来のことを考えてない」と批判。
高校生が次々とマイクを握り訴えました。神奈川県小田原市の旭丘高校の生徒たちは、「全校生徒の力で二十六万以上の私学助成署名を集めることができた」とのべ、「私たちはたくさんの夢を持っている。お金のことで夢をあきらめたくない」と訴えました。
座り込み行動で全教の石元巌委員長は、「財務省自身の調査でも国民は軍事費や大型公共事業のむだをなくして教育と社会保障の充実を求めている。国民の声を受けとめ、復活予算をくめ」と訴え、教育の機会均等を財政面から支える義務教育費国庫負担金の削減をやめ、私立高校などへの助成を満額復活するよう求めました。
日本共産党の石井郁子衆院議員があいさつしました。