日本共産党

2004年12月18日(土)「しんぶん赤旗」

授業料の値上げ反対

中四国の10国立大学長声明


 政府が国立大の年間授業料「標準額」を二〇〇五年四月から値上げしようとしているため、中国四国地方の十国立大学は十六日、値上げに反対する共同声明を発表しました。

 声明は十学長の連名で、「国立大学法人の使命である、国民が能力に応じ高等教育を受ける機会を保障しにくくなる」と指摘。「特に、中国・四国の国立大にあっては、地域社会の中核となる人材を育成して、地域社会」に貢献してきたが、世界一高い授業料のさらなる値上げが続けば、その「『知のサイクル』が壊れ、地方と中央との格差はますます拡大し、地域の発展は期待しがたいこととなる」とのべ、「国が予算面からも支援して、安易に授業料の値上げをしないよう強く訴える」としています。

 現行の標準額は五十二万八百円。国はこれを来春から一万五千円引き上げようというもの。国立大授業料はこれまで全国一律でしたが、国は今春の法人化で大学が標準額の10%まで値上げや引き下げをすることを可能にしました。


全大教も要望書

 全国大学高専教職員組合(関本英太郎委員長)は十五日、小泉首相にたいして「経済状況によって学生の進学機会を奪うことのないよう、国立大学学生納付金の引き上げを行わない」よう求める要望書を提出しました。

 要望書は、国立大学法人法成立時の国会決議が、機会均等の立場から安易な値上げを強く戒めていると強調、欧米では、学生納付金は実質的に無償か低廉であると指摘しています。



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