2004年12月18日(土)「しんぶん赤旗」
鹿児島県指宿市で十七日午後に行われた日韓首脳会談で、小泉純一郎首相は、北朝鮮による日本人拉致問題についての日本の対応を説明し、盧武鉉大統領も理解を示しました。
小泉首相は、横田めぐみさんの遺骨とされたものが別人のだった問題について、「日本国民は強い憤りの念を持っている。今後も対話と圧力で交渉を進め、誠意ある対応を求める。北朝鮮の対応をしっかり見極め、制裁も考えなければならない。現状では、事実を明らかにすることが第一に重要だ」と表明しました。
盧大統領は「経済制裁に反対と言っているわけではない」としつつ、「日本政府が制裁措置に慎重であることを高く評価する」と表明。「性急に経済制裁を行うよりももう一度慎重に事実を確認する必要がある」として、北朝鮮に釈明の機会を与えるなど、事実究明を優先すべきとの考えを示しました。
両首脳は六カ国協議の早期再開でも一致し、日米韓の連携を強め、北朝鮮の核問題解決を図ることを確認しました。
日韓の歴史問題について盧大統領は、「日本国内でみずから解決してほしい」とのべました。
両首脳の会談は、七月に韓国のリゾート地・済州島で行われて以来で、町村信孝外相や韓国の潘基文外交通商相らが同席しました。