日本共産党

2004年11月9日(火)「しんぶん赤旗」

灯油13年ぶり1000円突破

原油高騰の影響で高値推移


 冬の需要期を控えた灯油の販売価格が、原油高騰の影響で高値で推移しています。石油情報センターによると、灯油一缶(十八リットル)の直近の店頭価格は全国平均で千八円となり、十三年九カ月ぶりに千円の大台を突破。冬の寒さが厳しくなった場合、一層の高値を招くのは確実です。

 昨年の同じ時期は、灯油一缶は八百七十四円だったので、百三十四円の値上がり。原油高のほかに、台風の影響や定期修理が多かったことから製油所の稼働率が低く、石油元売り各社の在庫が低水準で推移していることも高値の原因とみられます。

 近年は、ホームセンターなどの流通業者が、商社から安く在庫を仕入れ、「集客の目玉」として給油所よりも安く売る動きが目立ちました。ただ、業界関係者によると、「今年は商社の仕入れが少なく、ホームセンターにまで灯油が回らないのでは」と指摘します。

 灯油の国内需要は年間三千万キロリットル程度で、三分の二は秋冬に消費されます。気温が一度低くなると、需要は7%増えるといわれ、今後の価格は気温動向に大きく左右されます。一方、元売り関係者からは、「もし暖冬になれば、高コストの在庫がたまるだけで、最悪の状況になる」との懸念も出ています。



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