日本共産党

2004年10月5日(火)「しんぶん赤旗」

日歯連事件、年金・くらし、イラク・米軍基地問題

臨時国会の熱い焦点

市田書記局長が会見


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記者会見する市田忠義書記局長=4日、国会内

 日本共産党の市田忠義書記局長は四日、国会内で記者会見し、臨時国会への対応について、(1)日本歯科医師連盟(日歯連)ヤミ献金事件の徹底解明(2)年金問題など国民の暮らしをめぐる問題(3)イラク、米軍基地など平和をめぐる問題―を「国民のなかでの熱い焦点として特別に重視していきたい」とのべました。

 日歯連事件について市田氏は、元官房長官の在宅起訴、旧橋本派会計責任者の逮捕で幕引きは許されないとのべ、「関係者の証人喚問を含め、再発防止のために、事件の真相を徹底して国会で究明すべきだ」と強調。「特に迂回(うかい)献金問題は、自民党本部ぐるみの疑いがある。小泉(純一郎)自民党総裁の政治責任を問うていきたい」として、腐敗政治の根を絶つためには、企業・団体献金の禁止が求められているという角度からの論戦を展開していきたい、と語りました。

 国民の暮らしをめぐっては、年金改悪法の実施が強行され、保険料の引き上げが十月から始まり、新たな怒りが広がり、年金財源として定率減税廃止や消費税増税も浮上しています。市田氏は、これらの点を指摘し、「改悪年金法の実施中止と、最低保障年金制度の実現をはじめとした真の改革の旗を掲げて論戦をいどんでいきたい」と語りました。

 市田氏は、パウエル米国務長官やアナン国連事務総長の発言から、イラク戦争の「大義」といわれた大量破壊兵器保有の根拠が崩れ、「明白な先制攻撃の侵略戦争だったことが日々、明らかになっている」と強調。多くの国がイラクからの撤兵を表明し、撤退を始めているなかで「イラク戦争は『正しかった』という日本政府の態度が、いかに世界の流れや常識から外れたものであるか、明らかにしていきたい」とのべました。

 沖縄の米軍ヘリ墜落事件に関連して、在沖米軍基地の一部本土移転をめざすとした小泉首相の発言について、本土への移転は危険を日本中にばらまくことだと指摘。「首相の発言は、米軍基地の再配置により基地機能を一層強化する(米側の)狙いに沿った発言であり、沖縄県民や日本国民の願いにも相容れないものだ」と強調しました。

 また、消費税増税、憲法改悪など自民、民主の二大政党が進める悪政とのたたかいを論戦でも展開していきたい、とのべました。


侵略無反省の町村発言 市田書記局長

 日本共産党の市田忠義書記局長は四日の記者会見で、小泉首相の靖国神社参拝にたいする中国政府の批判について町村信孝外相がくりかえし弁護している問題に言及。町村氏が「人の死にたいする中国と日本の受けとめ方の違いだ」と発言している点について、「死生観が問われているのではない。侵略戦争の責任者であるA級戦犯が祭られている靖国神社を、政治の責任者が拝礼の対象としていることが問われている。侵略戦争への無反省が象徴的に示されている」と指摘しました。

 また、町村氏は、A級戦犯の分祀(ぶんし)問題で、「靖国神社が自発的にそういうことをするならともかく、政治権力者が『分祀(ぶんし)しなさい』というのは信教の自由にたいする権力、政治の介入になる」と発言しています。この点について市田氏は「合祀(ごうし)は単に靖国神社が一存で勝手にやったという単純なものではない。合祀者の名簿は厚生省から出されており、すでに国の関与があることを指摘しておきたい」とのべました。



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