2004年9月14日(火)「しんぶん赤旗」
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米韓両国政府は十二日、中国と国境を接する山岳地帯の北朝鮮北部、両江道金亨稷郡で九日前後に大規模爆発が起きたと発表しました。この爆発について北朝鮮の朝鮮中央通信は十三日、「水力発電所での発破」であり、核実験ではないかとの憶測を「荒唐無稽(むけい)な謀略」だと報じました。
英国のBBC放送(電子版)も十三日、この爆発について、北朝鮮の白南淳外相が「水力発電所建設のための山岳部の爆破作業」と説明したと報じました。十一日から訪朝中のラメル英外務政務次官が情報提供を要請したのに応じたとしています。
同次官は事実関係を把握するために北朝鮮側に外交官の現地派遣を許可するよう要請。白外相は要求を受け入れたといいます。
爆発の規模は死者百五十人以上が出た今年四月の平安北道・竜川での列車爆発事故よりも大きいとの情報もあります。
米韓両国政府は、核爆発があった場合に観測される放射性物質クリプトン85などが検出されていないことから、核実験の可能性について否定的な見解を示しています。
韓国の鄭東泳統一相は十二日、核実験とは「関係ない」と語りました。
爆発原因をめぐり韓国メディアは、郡内にあるとみられる地下ミサイル基地の爆発事故や武器庫の爆発など複数の見方を報道しています。