2004年7月9日(金)「しんぶん赤旗」
日本共産党の不破哲三議長は八日夕、大激戦を繰り広げている今村順一郎東京選挙区候補とともに、都内二カ所で街頭演説に立ち、「東京選挙区は三十年間まもり抜いてきた貴重な議席です。どんなことがあってもこの議席を守り抜き、比例代表で躍進できるよう、投票箱のふたが閉まるまでのみなさんのお力添えを」と、小池晃比例候補と今村選挙区候補への支持を熱く訴えました。
東武伊勢崎線竹ノ塚駅東口では二千人の聴衆が聞き入り、JR錦糸町駅北口では演説が進むにつれて仕事帰りの会社員や買い物客が次々足をとめ、二千人の聴衆へと膨れあがり、共感の声援と拍手を送りました。
「選挙戦を通じて各党の立場がはっきりしてきた。なかでも自民・公明両党と民主党の立場が驚くほど似ている点をよくみていただきたい」と強調した不破議長は、その姿を憲法・年金・消費税・外交のそれぞれの問題で明らかにし、日本共産党の立場と政策こそが国民の声にこたえたものであると力説しました。
このなかで、小泉首相が「集団的自衛権のための憲法改定」を打ち出したなかで、東京の二人の民主党候補が憲法九条改定をマスコミのアンケートで回答していることを紹介。日本共産党が新しい綱領で憲法の全条項を守り生かす立場を明記していることもしめしながら、「平和の気持ち、憲法守れの気持ちをどうか日本共産党に寄せていただきたい」とよびかけました。
不破議長は、年金・消費税問題での日本共産党の立場を説明しながら、自民・公明・民主は財界からそろって応援を受けているが、日本共産党は財界と何の腐れ縁もないからこそ政治の土台のゆがみをたて直し、国民の立場に立った改革ができると強調。アメリカいいなり政治の問題でも、その根っことなっている日米安保条約を二十一世紀の早い時期になくすことを主張しているのは、五つの政党のなかで日本共産党だと強調しました。
このなかで、東京の女性民主党候補が米大統領選でブッシュ大統領の当選を望むとマスコミのアンケートに回答していることをあげ、これでは小泉首相と変わりがないではないかと問いかけると「その通り」の声がおきました。
買い物途中で竹ノ塚駅前で三十分間じっと足を止めて聞いていた女性(58)は「選挙にはこれまであまりいったことがないんです。でも、今度の年金のことは本当に頭にきています。もう年金をもらえる世代になり、年々減らされるなんてとんでもない。孫の教育のことも心配だし、共産党の話を聞くのは初めてだったけど、考えなくちゃね」と話していました。