2004年7月8日(木)「しんぶん赤旗」
日本共産党の志位和夫委員長は七日、神戸市での記者会見で、民主党の岡田克也代表が各地の遊説で「(民主党が)消費税を年金に投入するというと、ご批判いただくかもしれない」として、「共産党の志位さんは公共事業が四十兆円あるから、そこからもってくればいいとおっしゃっているが、国の公共事業予算は八兆円しかない。現実にできない話をしてはならない」とのべていることについて、「消費税増税を国民に押しつけるための道理のない非難だ」と批判しました。
志位氏は「わが党は、公共事業や軍事費の浪費にメスを入れ、予算の使い道を『国民第一の立場』で改革すれば、約十兆円の新たな財源がつくれると提案している。わが党が財源という場合には、郵貯などを原資とする財政投融資はもちろん計算に入れていない」と指摘。「そのことは党首討論の場できちんと聞いてくれたら答えたのに、聞きもしないで、他のところでいって歩くというのは、いかがなものか」とのべました。
さらに、「私たちが公共事業の四十兆円という場合、国・自治体・公団の全体の額だ。無駄な巨大開発を一掃するという立場にたてば、この全体を問題にすることは当然だ。無駄づかいだと厳しく批判されている神戸空港は自治体の事業だし、関西空港二期工事は公団の事業だが、それらも含めて無駄な巨大開発を見直すことは当たり前だ」と強調。「ところが、民主党は神戸空港も、関空二期工事も推進の立場だから、四十兆円の全体にメスを入れるという立場にたてない。岡田氏の発言にはその弱点がよくあらわれている」と指摘しました。
そして、「消費税増税を国民に押しつけるために、日本共産党の政策をよく理解もせずに非難することは、『まじめ』で『正直』な態度とはいえないのではないか」とのべました。