2004年6月25日(金)「しんぶん赤旗」
【北京=菊池敏也】北京の釣魚台迎賓館で開催されている北朝鮮の核問題をめぐる第三回六カ国協議は二日目の二十四日、日本が条件付きで北朝鮮へのエネルギー支援に参加する用意を表明。中国は核問題の「第一段階」を進める方法を提示しました。
日本政府代表の藪中外務省アジア大洋州局長が全体会合で北朝鮮に示した条件は、(1)すべての核計画を凍結の対象にする(2)すべての核計画の情報を公開する(3)凍結を検証する―の三点。また同局長は、「目標はあくまで核廃棄であり、凍結は短期間にすべきだ」と述べるとともに、米朝韓が前日に示した新提案を歓迎しました。
韓国代表団筋によると、二日目の協議で各国は、(1)六カ国協議は朝鮮半島非核化の開始を目標にする(2)非核化実現には核廃棄が必要であり、「第一段階」として核凍結を討議する(3)凍結には検証が必要―との点で合意に達したといいます。
中国外務省の章啓月報道官も記者会見で、中国の王毅外務次官が全体会合で、核放棄に向けて「第一段階の行動を開始させる具体的提案をした」と語りました。
午後には米国と北朝鮮が個別に会談。藪中局長と北朝鮮代表の金桂冠外務次官の会談も行われ、拉致問題について協議しました。