2004年4月26日(月)「しんぶん赤旗」
【北京=小寺松雄】中国国営新華社通信は二十四日、北朝鮮北西部の竜川駅で二十二日に起こった爆発事故について、新華社記者の現場ルポを報じました。大要は次の通りです。
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二十四日午前に現場に着いた。駅構内の爆発現場には深さ約八メートルから十メートルの大きな穴が残り、レールがU、S、Vなどの形にねじれていた。
事故車両は爆発でばらばらになっていた。死者の半数近くの七十六人が、現場から二百メートルしか離れていない小学校の児童だ。事故は下校時間の午後零時十分に起こった。屋上が落ちてきて多くの児童が圧死した。教室の外にいた児童には、飛んできた車両の破片が当たった。窓はすべてガラスが吹き飛んでいる。
学校のそばは人口密集住宅地だった。建物の多くは壁しか残っていない。ある住民は「玄関を入ったところで大音響がして屋根が崩れてきた。家財道具はすべてだめになった」と語った。
家のあとをぼうぜんと眺めている人もいれば、壊れた工場の付近をさまよっている人もいる。多くの市民は黙々と後片付けをして、まだ使える家財を集めていた。竜川群の張松根災害対策委員長は、「救援物資で最も必要なのはセメント、ガラス、ガソリン、運搬具だ」と訴えている。