日本共産党

2004年2月27日(金)「しんぶん赤旗」

6カ国協議

作業部会設置で大筋合意

核凍結と支援軸に意見交換

共同文書に向け調整つづく


 【北京=小寺松雄】北朝鮮の核問題をめぐる第二回六カ国協議は二十六日、北京の釣魚台国賓館で二日目の全体会議を開きました。議長国中国の劉建超・外務省報道官は記者会見で、北朝鮮がこの日の全体会議で「核活動の全面停止(凍結)」を提案し、各国がこの措置を歓迎したと発表しました。


 会議後、韓国の李秀赫外交通商次官補が語ったところによると、中国、韓国、ロシア三国が核完全放棄を前提とした核凍結の見返りに北朝鮮へのエネルギー支援を提案。

 日米両国も支持と理解を示しました。これについて劉報道官は「合意に達すれば、中国もほかの国とともに支援したい」と述べました。

 韓国代表団は、中国が提案していた協議定例化に向けた作業部会の設置で各国は大筋合意したことも明らかにしました。

 全体会議では、主に米国からの「北朝鮮の完全、検証可能、後戻りできない形での核廃棄」要求と、北朝鮮からの「核廃棄と引き換えのエネルギー支援」提案を軸に意見が交わされました。

 全体会議の議長である王毅・中国外務次官は「会議の討論は実質的であり、各国の見方は同じではないが、食い違いは徐々に狭まり、共通認識が蓄積されている」と表明。各国が忍耐心を保ち、柔軟性を発揮し、困難を克服して、引き続き前進していると強調しました。

 議長国中国を中心に、閉幕の目安とされる二十七日までに、最低限の合意と共同文書に向け、最後の調整が続けられています。


中国外務省の発表 ……………要旨

 【北京=時事】中国外務省報道局の劉建超副局長が二十六日の記者会見で行った六カ国協議二日目に関する発表の要旨は以下の通り。

 一、各国は朝鮮半島非核化の第一段階の行動とそれに対応する措置について討議した。

 一、北朝鮮が核活動の全面停止を提案、各国はこれを核放棄実現に必要な行動として歓迎した。

 一、各国はさらに(この問題に)関連する北朝鮮の要求に理解を示した。

 一、各国は整合性のある措置を取るという考えに沿って、深く実務的な検討を行った。



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