2004年2月26日(木)「しんぶん赤旗」
6カ国協議 |
【北京=小寺松雄】六カ国協議の日本代表である藪中三十二外務省アジア大洋州局長は二十五日午後、協議会場の北京・釣魚台国賓館で、北朝鮮代表の金桂冠外務次官と一時間二十分にわたって拉致問題を中心に会談しました。双方ともこれまでの主張を繰り返し、今後も政府間協議を継続することで一致しました。
会談で藪中代表は、拉致被害者家族八人の無条件帰国、残る十人の真相究明を要求、そのための合同委員会設置を提起しました。また「拉致問題の解決が国交正常化、北朝鮮への経済援助などに結びつく」と日本の立場を述べました。
これに対して金代表は、「拉致問題は日本が約束を破った。被害者五人をいったん北朝鮮に戻すべきだ」とのこれまでの主張を繰り返しましたが、「日本の主張を本国に伝達する」と約束しました。
日本側は、今後の核問題での協議の成り行きをみながら、協議期間中に次回日程の確認を求めていく構えです。