日本共産党

2004年2月6日(金)「しんぶん赤旗」

6カ国協議

各国に建設的姿勢を期待

中国外務次官 共同文書発表で合意


 【北京=田端誠史】中国の戴秉国外務次官は四日、中国メディアに対して語る形で、北朝鮮の核問題についての第二回六カ国協議開催にあたっての中国側のこれまでの努力、会議の展望、関係各国への期待を明らかにしました。同次官は、突っ込んだ協議を通じて幾つかの新しい共通認識が得られることを願っていると語りました。国営新華社が同日報じたもの。

 戴次官は、第二回協議で「中国は協議の再開、成功、継続を願っている」と述べ、関係国が問題解決のため「誠意」「建設的な姿勢」を示すよう繰り返し強調しました。

 戴次官は協議終了後に「素晴らしい共同文書が発表されることを願っている」と表明、各国との協議で各国とも共同文書によって協議で合意した共通認識を残すことを希望し「初歩的な共通認識も得ている」としました。ただどのような文書が出されるかは、協議の進展状況と各国の協議の結果をみる必要があるとしています。

 また中国と各国との協議の状況から、(1)各国とも、協議を非常に重視し会議を成功させるために努力してほしい(2)半島の非核化を実現する問題、関係国の安全への懸念を解決する問題など提出されたすべての問題を討議する(3)提出される可能性のある問題の研究を始めており、すでに複数の構想が提出された(4)半島の核問題が非常に複雑で、問題の解決が長いプロセスになることを認識している、の四点を指摘しています。

 戴次官は中国のこれまでの努力を説明し参加国がその過程で貢献したと認めたうえで、欧州連合(EU)、東南アジア諸国連合(ASEAN)の一部の国も協議のプロセスを推進するため積極的な役割を果たしてきたことを評価しました。

 半島の核問題にたいする中国の立場について、半島の非核化を保ち、半島の平和と安定を維持し、対話を通じて関係問題を平和的に解決し、各国の合理的な関心事を解決することを一貫して主張していると確認、和平協議が「朝鮮半島の核問題を適切に解決するための根本的な活路であり、各国に有利な最良の選択であり、地域、アジア、世界の平和、安定と発展にも役立つ」と強調しました。「朝鮮半島の核問題は対話と平和解決の軌道に乗っており、各国が和平協議を継続する誠意をみせ、建設的な姿勢をとり、平等で粘り強い協議を続けていけば、徐々に信頼関係を深め、意見の食い違いを縮め、共通認識を拡大し、最終的に問題を解決する道を歩むことができるだろう」と見通しを示しています。

 昨年八月の第一回六カ国協議以後、第二回協議開催に向けた関係国間の折衝は難航してきました。そのなかで中国は、外交担当者を関係国に派遣し、積極的に仲介をつとめてきました。この努力によって、ようやく日程の公式発表となりました。戴発言は、水面下で進んできた第二回協議をめぐる折衝の実情と到達点を反映したものとみられます。


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