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2024年11月15日(金)

マイナ保険証

障害者「メリットない」

厚労省・こども家庭庁の会議

 厚生労働省とこども家庭庁による障害児・者関係者の合同会議は14日、2026年度以降、自治体独自で実施する障害者医療費助成などの公費負担医療制度に、マイナ保険証によるオンライン資格確認を導入する方針について議論しました。

 会合では、マイナ保険証を使えない障害者へ配慮を求める声などが噴出。同会議の菊地馨実会長が、同日の意見を社保審医療保険部会に資料提供する方向を示すという、異例の展開となりました。

 日本視覚障害者団体連合の竹下義樹委員は「顔認証できず暗証番号の入力はほぼ不可能。当事者にメリットは全くない」と述べました。

 全国重症心身障害児(者)を守る会の山本圭美委員も「重症心身障害児・者の場合、顔認証付きカードリーダーまで顔を近づけられる人はほぼいない」と訴えました。

 日本難病・疾病団体協議会の陶山えつ子委員は、マイナ保険証は性別が分かるため偏見を気にし、トランスジェンダーの女子はカードを作らないと話していると紹介。マイナ保険証に代わる「資格確認書が発行されるが、いつまで発行予定か」と質問しましたが、厚労省の担当者は明言しませんでした。

 田村和宏立命館大教授は、マイナ保険証を通じて個人の医療・介護、税情報などがひも付き、行政が一元的に管理できる「全国医療情報プラットフォーム」について「良い面もある半面、社会保障費削減にも使えるもろ刃のやいばだ」と指摘しました。


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