しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2024年11月15日(金)

「米海兵隊家族 沖縄撤収を」

現役幹部 論文で提起

イラクなどと同列視

 現役米海兵隊幹部が昨年12月、対中国有事の場合、沖縄が攻撃対象となるとして、直ちに在沖米海兵隊員の家族を米国本土へ撤収させるべきだと主張した論文を投稿していることがわかりました。有事で沖縄が戦場と化す危険を米軍が認識していることを示すものです。

 沖縄に司令部を置く在沖第3海兵遠征軍の計画部門のトップなどを務めたブライアン・カーグ中佐は米海軍協会の月刊誌『プロシーディングス』に、2026年の台湾有事を想定し「第3海兵遠征軍を戦闘態勢に」と題する論文を発表。その中で、海兵隊員の家族の多くが住む米軍嘉手納基地(沖縄市、北谷町、嘉手納町)を挙げ、有事の初期段階から主要な標的となる滑走路と司令部施設に住宅地が不快なほど隣接していると警告しています。

 さらに、イラク戦争などで戦場となった「イラクやアフガニスタンに(米海兵隊員の)家族が同行することは決してなかった」として、沖縄が位置し米中軍事対立の最前線である「第1列島線」地域にも同行させるべきでないと主張。長距離精密兵器で撃退される領域に家族をさらすことになると強調しています。同論文は、沖縄の民間人には一切言及していません。

 日本政府は台湾有事を想定した住民避難計画に関し、沖縄本島の住民については「屋内避難」と設定。130万人を超える県民が逃げ場を失う危険を想定していることが明らかになっています。


pageup