日本共産党

2004年1月8日(木)「しんぶん赤旗」

北朝鮮の「核活動の凍結」表明

日米両政府が評価


 【ワシントン=浜谷浩司】パウエル米国務長官は六日、北朝鮮が朝鮮通信の論評という形で「核活動の凍結」の用意を表明したことについて、「興味深い、前向きな声明」であり「励まされる」と評価しました。

 同長官は、北朝鮮の表明について「(北朝鮮が)核実験を行わず、核兵器だけでなく核計画をすべての面にわたって放棄することを示唆している」と指摘しました。

 さらに、これによって、「六カ国協議の早期再開が可能になることを期待する」と述べました。ただ、協議では、議論だけでなく「真の前進」が必要だとの考えを示しました。

 ホワイトハウスのマクレラン報道官も同日、核兵器計画を検証可能・逆戻りできないやり方で終結させることが目標だと繰り返した上で、北朝鮮がどうやって終結させるというのかを「聞きたい」と表明。そのためにも、六カ国協議を「早期かつ前提条件なし」に開くことを望むと述べました。

 朝鮮通信の論評は、これらの措置について第一段階における北朝鮮側の対応であり、これに対応して米国側も経済制裁の解除などをすべきだとしています。

 これについてはパウエル国務長官もマクレラン報道官も言及していません。

 しかし米側、とくにパウエル長官の言明は北朝鮮側の表明を受け、とにかく六カ国協議再開実現に向けて動く構えを積極的に示したものとみられます。

 小泉純一郎首相は七日夜、核兵器の実験・生産の凍結に前向きな姿勢を示した六日の北朝鮮の朝鮮中央通信の論評について「何とか事態を打開したいという意欲が北朝鮮にも出てきた。いいことだと思う」と評価しました。

 また、同日付の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」が日朝関係に関して「正常化の活路」を強調したことについて、「北朝鮮も(関係改善へ)誠意ある対応をしてほしい。あらゆる機会を通じて話を進めていきたい」と語りました。首相官邸で記者団の質問に答えました。


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