2003年8月30日(土)「しんぶん赤旗」
【北京29日小寺松雄】六カ国協議日本代表の藪中三十二外務省アジア大洋州局長は二十九日午後、北京市内のホテルで記者会見し、会談の成果を強調しました。
藪中局長は、六カ国協議が北朝鮮の核開発問題について「対話を通しての解決、朝鮮半島非核化、北朝鮮の安全保障への懸念を考慮すること、事態を悪化させないことで一致をみた」と評価。さらに「意見の相違はあるが、どう克服していくかについては、この六カ国協議の継続が不可欠だ」と強調しました。
また拉致問題については「北朝鮮側から具体的な回答はなかったが、北としても昨年の平壌宣言にそって問題を一つひとつ解決していくという姿勢が示された」と語りました。
藪中局長は、北朝鮮が核開発をたてに今後「瀬戸際外交を強めてくるかどうか」という問いに対しては、「事態を悪化させないという共通の理解があるのだから、われわれは北朝鮮はそのような政策をとらないと理解しているし、希望している」と述べました。