2003年8月30日(土)「しんぶん赤旗」
【北京29日田端誠史】北朝鮮の核問題をめぐる南北朝鮮と日米中ロの六カ国協議は、最終日の二十九日午前十時(日本時間同十一時)から、北京の釣魚台迎賓館で最後の全体会合をおこない、同日午後閉幕しました。全体会合では日、韓、ロ、米、北朝鮮の順で締めくくりの発言をおこない、議長役を務める中国が最後の確認を提起しました。
各国首席代表は同日正午過ぎから中国の唐家せん国務委員と会見しました。中国の王毅外務次官は閉幕のあいさつで、「進展も食い違いもあったが、協議は有意義だった」と強調しました。
同次官は、会議後の会見で議長総括をし、次の六項目の合意事項を発表しました。
(1)対話を通じて平和的に解決する
(2)朝鮮半島の非核化、北朝鮮の安全への懸念を考慮する
(3)段階的方式、公正で合理的な解決をさぐる
(4)和平交渉の過程で各国は情勢の悪化をエスカレートさせる措置をとらない
(5)直接対話による信頼を築き共通の認識を広げる
(6)次回協議の日時、場所を外交ルートで決める
対話による平和的解決という基本方向が北朝鮮、米国を含む六カ国で合意したことは重要な意義をもちます。