日本共産党

2003年4月21日(月)「しんぶん赤旗」

平壌宣言にもとづき粘り強く交渉を

テレビ朝日系番組で筆坂政策委員長
北朝鮮問題で主張


 日本共産党の筆坂秀世政策委員長は、二十日放映のテレビ朝日系「サンデープロジェクト」で、米国の「先制攻撃戦略」による暴走を批判するとともに、話し合いによる北朝鮮問題の解決を主張し、自民、公明両党との違いを鮮明にしました。

 筆坂氏は、米中朝協議を歓迎するとともに、平壌宣言にもとづく交渉による解決を、強調しました。

 「なぜ日本が三国協議からはずされたのか」との司会の問いにこたえて、「アメリカの無法なイラク戦争に(日本が)無批判に乗ってしまったために、交渉相手はアメリカだけでいいと見られた」と指摘。「平壌宣言で北朝鮮がともかく拉致の問題は認め、五人を日本に返した。そこに着目して粘り強く交渉するしかない」とのべました。

 自民党の平沢勝栄衆院議員は「日本は北朝鮮に強いこと言えないんだから、アメリカに頼んで言ってもらうしかない」などと、アメリカの対応まかせにする態度を表明。公明党の高木陽介衆院議員も「北朝鮮が日本は交渉相手ではないと思っているのに、いくらお願いしてもしょうがない」「ものが言えない外務省だ」などと、のべました。

 筆坂氏は「あなたたちは与党なのに平壌宣言は意味がないというのか」「外務省の責任というが、政府・与党の責任だ。無責任すぎる」と批判しました。

与党の「アメリカ頼み」を批判

 また、アメリカの「先制攻撃戦略」について筆坂氏は、「(占領も統治もアメリカだけでやるというのは)暴走以外の何物でもない。これを認めたらずっとつくりあげてきた国連憲章、国際法のルールを全部壊してしまう。やられる前にやるというなら他の国もやるということになってしまう。こんなことを認めたら大変なことになる」と強調。

 イラク復興についても、「復興人道支援室(ORHA)はアメリカのペンタゴン(国防総省)の一機構で、これが全部仕切って気に入る政権をつくる、それを中東全域に広げる」ものだと批判しました。

 「国連に依存していては日本の安全保障も心配」(中谷元・前防衛庁長官)、「国連信仰では駄目。今のところアメリカに頼るしかない」(平沢氏)などと与党側がのべたのに対し、筆坂氏は「安保理を機能させなかったのはアメリカだ。それを日本が止めなきゃならなかった。こんなアメリカ追随では駄目です」と批判しました。


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