2003年4月17日(木)「しんぶん赤旗」
【ワシントン16日浜谷浩司】北朝鮮の核開発問題をめぐって、米国と北朝鮮、中国が北京で来週にも直接交渉を行うことが十五日に明らかになりました。二十三日を軸に調整が進んでいます。米朝間の正式交渉は北朝鮮の核開発問題が浮上して以来初めて。
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が報じ、複数のメディアが米政府関係者らの情報として確認したものです。同紙によれば、ブッシュ大統領が同日までに米朝交渉の方針を承認しました。米側からはケリー国務次官補が出席の予定です。
中国も交渉の正式当事者として参加することが確認されているといい、朝鮮半島の緊張を平和的に解決するうえで、中国が積極的な役割を果たす姿勢を示したものと受け止められています。
しかし、米政府が北朝鮮との多国間交渉の当事者として想定してきた各国のうち、日本、韓国、ロシアは少なくとも来週の交渉からは外れたかたち。米国は日韓両国に対し交渉内容を逐一伝達するとともに、交渉の進展にともなって、両国を交渉に参加させる「権利を保留した」といいます。
パウエル米国務長官は同日の記者会見で、直接対話の見通しが「全体として進展がみられる」と述べ、交渉が近いことを示唆していました。