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2018年1月17日(水)

賃上げ「前向き検討」

経団連経労委報告 内部留保批判受け

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 経団連は16日、2018年春闘の経営側指針となる「経営労働政策特別委員会報告」(経労委報告)を発表しました。「将来不安を払拭(ふっしょく)し、個人消費を喚起する必要がある」として、安倍首相がアベノミクスの破綻でいいだした「3%の賃金引き上げ」にもふれて、賃上げへの「社会的期待を意識」し、「前向きな検討が望まれる」と打ち出しました。

 内部留保のため込みに対する国民的批判を受けて、「過剰に増やすようなことがあれば、投資家の視点から決して許されない」といわざるを得なくなり、「『人財への投資』も含めた一層の有効活用が望まれる」としています。

 連合は今春闘で「2%程度」のベースアップ(定昇相当分を含めて4%程度)の要求を掲げています。経労委報告は、「企業全体の経常利益は過去最高の水準」と強調しながら、「2%程度」の引き上げ要求については「極めてハードルが高い」と、否定的な姿勢を示しました。中小企業の組合の要求水準である「総額1万500円以上を目安」についても、「多くの中小企業の実態から乖離(かいり)した金額」だと批判し、中小企業に対する大企業の責任に背を向けています。

 「働き方改革」にかかわって、「残業代ゼロ・過労死促進」制度である高度プロフェッショナル制度の創設や裁量労働制の拡大を盛り込む労働基準法改悪案の早期成立を要求。「長時間労働の是正は『働き方改革』の一面に過ぎず」とのべ、労働者に犠牲を強いる「生産性向上」の強化を求めています。


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