「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2018年1月13日(土)

イラン核合意擁護

EU・英仏独・イラン 各外相が一致

米をけん制「他に対案ない」

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 【ベルリン=伊藤寿庸】英国、フランス、ドイツ、欧州連合(EU)の外相は11日、ブリュッセルを訪問したイランのザリフ外相と会談し、イラン核合意を引き続き守っていくことで合意しました。英仏独・EUは、トランプ米大統領に対し、イラン核合意に代わる「対案はない」と述べ、離脱を表明している同政権をけん制しました。


 会談後の記者会見で、モゲリーニEU外交安全保障上級代表(外相)は、「合意は機能している」と強調。イランの核計画は厳しい監視下にあり、国際原子力機関(IAEA)が9度にわたりイランの順守を認定していると指摘しました。

 核合意の当事国も、「大きな外交的成果であり、世界的な支持を築くことが重要だ」(ジョンソン英外相)、「われわれはこのアプローチで合意した。それを破壊しかねないあらゆる決定に対して、(合意を)守っていきたい」(ガブリエル独外相)、「合意が結ばれてから生まれている積極的な流れから離脱する理由はない」(ルドリアン仏外相)と表明しました。

 また北朝鮮情勢を念頭に、ガブリエル氏は「世界の他の地域で核兵器獲得が議論されているときに、外交的手段で核兵器開発を予防できるというシグナルを送ることが絶対に必要だ」と力説。モゲリーニ氏も「核の脅威が強まっている時だからこそ、EUは、国際的な核不拡散の仕組みの主要な要素として、イラン核合意を守っていく決意だ」と強い口調で語りました。

 ザリフ外相はツイッターで、イランの合意順守で「強いコンセンサス」が示されたとし、英仏独・EUは「イランの引き続く順守は、米国の全面順守が条件だということを完全に理解している」と表明しました。イランはすでに、米国が制裁を再開するなら、兵器開発につながるウラン濃縮を再開すると述べています。

 2015年のイラン核合意は、同国が核兵器開発を放棄するのと引き換えに、経済制裁を解除する内容で、米英仏ロ中の国連安保理常任理事国とドイツが、イランとの間で結んだもの。外交手段で戦争を回避し、新たな核保有国が生まれることを阻止した画期的な合意でした。EUは、合意順守状況を検討する特別委員会の調整役を務めています。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって