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2017年12月28日(木)

米が国連拠出金減

エルサレム決議に報復

際立つ国際協調無視

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 【ワシントン=遠藤誠二】米トランプ政権は24日、国連拠出金を一部削減する方針を発表しました。21日に国連総会でエルサレムをイスラエルの首都と認定した米国の決定を撤回する決議が賛成多数で可決されており、拠出金削減という形で報復を狙ったものです。国際協調を無視する同政権の孤立主義が際立っています。


 米国連代表部は24日の声明で、「2018〜2019会計年度の国連予算で合意に至った。米国は2016〜2017会計年度最終予算よりも2億8500万ドル(約322億円)拠出金を削減することで交渉した」と発表しました。

 国連の予算は2年間区切りです。米国は全体の22%に当たる約12億ドル(約1350億円)の拠出金を分担しています。実行されれば4分の1弱が削減されることになります。

 同代表部は「国連の非効率と浪費は良く知られている。われわれはもう、寛大な米国民が利用され悪習が続くことを放っておくわけにはいかない」とのヘイリー国連大使のコメントを発表しました。

 エルサレムのイスラエル首都認定と米大使館のエルサレム移転発表を受け、国連は18日の安保理で、撤回決議を採決しましたが、米国が拒否権を行使。国連総会は21日の総会で撤回決議を採択しました。トランプ政権は、決議に賛成した国への援助を削減する「脅し」をかけるとともに、国連拠出金についても見直しを示唆していました。

 ヘイリー米大使は総会で、「米国はわれわれの出資に応じて、より多く要求する義務がある。その出資がうまくいかないのなら、米国はそれら資金をより生産的な方策に使う義務がある」と発言していました。

 トランプ政権は、今年1月の発足直後から、国連や国際機関への拠出金を大幅に減らす方針を打ち出していました。

 これまでもトランプ政権は、国際機関や国際条約・取り決めをないがしろにした孤立主義政策を強行してきました。

 6月に気候変動対策のパリ協定からの離脱を表明。10月には国連教育科学文化機関(ユネスコ)からの脱退(18年末)と、イラン核合意の認定撤回を発表しています。


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