2017年11月26日(日)
モスク襲撃 305人死亡
エジプトのシナイ半島 爆発後銃撃か
|
【カイロ=小玉純一】エジプトのシナイ半島北部で24日、武装集団が金曜礼拝中のモスク(イスラム礼拝所)を襲撃し、少なくとも305人が死亡し、128人が負傷しました。検察当局の発表を地元テレビなどが伝えました。エジプト現代史の襲撃事件で最も多い犠牲者数となりました。24日現在、犯行声明は伝えられていません。
政府系アルアハラム紙(電子版)によると、襲撃場所はアリーシュ西方のラウダ村。首都カイロから北東へ二百数十キロです。同紙が目撃者の話として伝えたところでは、爆弾が爆発したあと、銃撃がありました。
事件を受けてシシ大統領は演説し、「軍と警察が殉教者のため復讐(ふくしゅう)し、治安を回復する」と述べました。エジプト軍は襲撃数時間後、付近の山の多い地帯を空爆し、今回テロリストが使った車両を破壊したと発表しました。
半島北部での襲撃で、モスクにいた人々が狙われたのは初めてのもよう。従来の標的は治安部隊やキリスト教の一派コプト教徒などでした。ロイター通信によると、今回襲撃されたモスクにはスーフィーと呼ばれるイスラム神秘主義の信奉者がいました。過激組織ISなどは彼らを偶像崇拝者として攻撃対象としています。