2017年11月16日(木)
生き残りかかってる
気候変動で食料危機
島しょ国トップら指摘
【ボン(ドイツ西部)=岡本あゆ】開催中のCOP23(国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議)で14日、島しょ国のトップらが会合し、気候変動による食料生産の危機を指摘しました。
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太平洋の島国パラオのトミー・レメンゲサウ大統領は「われわれの未来は海洋の保護にかかっている」と発言しました。
カリブ海に位置するセントルシアのヘロデ・スタニスラス農林水産大臣も「小規模でぜい弱な経済の島国として、われわれは生き残りをかけた状態にあります」と指摘。「セントルシアの国民のほとんどは沿岸部に住んでおり、漁業は重要なたんぱく源で経済基盤です。しかし、海水温の変化などによって漁獲量は落ち込んでいます」と強調しました。
ニュージーランドのウイリアム・シオ太平洋担当大臣は「海洋は食料カゴのようなものです。海水温の変化や海面上昇、異常気象によって、海から消えてしまう種もいます」と訴えました。
世界の平均気温上昇が2度を超えると、食料生産にも影響が出るという研究が報告されています。“海の熱帯雨林”と呼ばれるサンゴの白化などで海洋生物のすみかが失われ、漁業にもダメージが出るとされます。