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2017年8月19日(土)

“平和都市は変えられない”

スペイン・バルセロナ市長 テロ批判

各国で連帯広がる

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 【ベルリン=伊藤寿庸】17日、テロ事件の起きたバルセロナのアダ・コラウ市長は、ツイッターを通じて「バルセロナは平和の都市。テロは、開かれた、勇気ある、連帯の都市としての私たちのあり方を変えることはできない」と述べ、テロを強く批判しました。


 多数の死傷者をだしたテロ事件が発生したのはスペインで最多の観光客が訪れるバルセロナで、もっとも人気のある繁華街ランブラス通りでした。テラスにテーブルが並び、ストリート・パフォーマーなどで深夜までにぎわうスポットです。

 事件に使われた白いワゴン車は、600メートルにわたりジグザグに走行し、歩行者や自転車を蹴散らしました。はねられて宙を舞う犠牲者を目撃した人もいます。地元紙によると、死者に子どもも含まれています。

 スペインのラホイ首相は同日、「蛮行に反対し、自由を愛する団結した国民をテロは決して敗北させることはできない」と述べ、内務相とともに現地入りしました。同首相は、事件を「ジハード(聖戦)主義者による攻撃」と呼び、3日間の服喪を呼びかけました。

 バルセロナを州都とするカタルーニャ州は10月1日にスペインからの独立を問う住民投票を計画しており、独立に強く反対する中央政府との間で深刻な対立があります。しかしラホイ首相は、テロ事件に対して「団結」を強く押し出しました。

 テロへの非難とともに犠牲者との連帯・追悼は欧州全域に広がりました。フランスのマクロン大統領は「犠牲者との連帯」を表明。英国のメイ首相が「テロに対して、スペインを支持する」と述べ、ドイツのメルケル首相はスペイン政府に哀悼の意を伝えました。

 死傷者の国籍は、フランス、ベルギー、オーストラリア、アイルランド、ペルー、ベネズエラ、アルジェリア、パキスタン、フィリピン、中国など多数に及んでいます。そのため病院での通訳ボランティアの動きも広がっています。

 事件現場近くの広場では18日正午、スペイン国王など要人の出席のもと、市民多数が参加して犠牲者の追悼集会が開かれました。


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