2017年8月12日(土)
オスプレイ再開容認
防衛省 「自粛要請」取り下げ
防衛省は11日、オーストラリア沖で墜落事故を起こした米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイの飛行再開を容認する見解を発表しました。
小野寺五典防衛相は6日以降、米側に「飛行自粛」を要請していましたが、米海兵隊が9日付でオスプレイの「安全」宣言を出したのを受けて、ただちに取り下げた形です。国民の懸念より米国の意向を代弁する安倍政権の対米追随ぶりが如実に表れました。
これを受けて、10日に北海道で始まった日米共同演習「ノーザン・ヴァイパー」へのオスプレイ参加の可能性が強まりました。
政府関係者によると、米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属のオスプレイ4機は11日午前、沖縄を出発。同日午後4時半ごろ、米軍三沢基地(青森県三沢市)に到着しました。
事故は、普天間基地所属のオスプレイ1機が揚陸艦への着艦に失敗して海中に墜落、3人が死亡したもの。米軍の事故評価で最も重大な「クラスA」に区分されました。
これに関して防衛省は、「陸上への着陸よりはるかに複雑な、海上を移動中の艦船への着艦の最中に発生したもの」だとして全面的に擁護。さらに、▽米軍が初期調査を行い、安全性を確認している▽機械的・構造的およびシステム上の欠陥はないと米軍が認識している―ことなどをあげて、「防衛省の知見に照らして、合理的な措置が取られているとみられ、米軍がMV22の安全な飛行は可能であると説明していることは理解できる」と結論づけました。