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2017年6月20日(火)

韓国 脱原発宣言

新規建設を全面白紙に

文大統領「国民の安全最優先」

再生エネへ転換

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 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は19日、原発の新規建設計画を全面白紙化することを表明し、「原発中心の発電政策を廃棄し、脱核(原発)時代へ向かう」と宣言しました。二酸化炭素を大量に排出する火力発電を減らし、太陽光や風力発電など再生可能エネルギーを増やすことも約束しました。(栗原千鶴)


 19日午前0時、同国最古の古里原発1号機(釜山市機張郡)が稼働を停止しました。これに合わせた式典で文氏は、東京電力福島第1原発事故以降、ヨーロッパで脱原発の流れが進んでいることに言及し、「韓国はいまや世界で原発が一番密集した国になった」と指摘。1978年の観測開始以後、最大規模となるマグニチュード(M)5・8の地震が昨年9月、南東部・慶州で発生したことにも触れ、「韓国はもはや地震の起きない安全地帯ではないことを認めなければならない」「国民の安全を最優先にしたエネルギー政策を追求すべきだと確信する」と訴えました。

 あわせて文氏は、建設寿命を迎えた原発の稼働期間を延長しないことや、現存する原発の安全基準を強化すると述べました。

 韓国の産業通商資源省によると、現在稼働中の原発は24基。5基が建設中で、さらに6基の増設が予定されていました。この6基が白紙化の対象となります。

 今回、廃炉となる古里原発1号機は、78年4月に商業運転を開始。寿命は30年とされていましたが、2007年12月に10年の延長運転が決定。その後も事故や故障が相次いでおり、地元住民からは安全性に懸念があるとして稼働停止を求める声があがっていました。

 文氏は、16日に同国南部の済州島で開催されたアジアインフラ投資銀行(AIIB)の総会で、30年までに再生可能エネルギー発電を電力全体の20%まで引き上げる計画や電気自動車をはじめとするエコカーの普及などに取り組むことを明らかにしています。


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